みなさん、こんチベ。
今回の小噺は
『今年は革婚式らしいので、レザークラフトに挑戦してみた』
ということで
レザークラフトを専門的にされている方が見れば、
もっと改善できるところ、やり方間違っているなどあるでしょうが
『これから始めてみようかな」って方、「素人でも本当にできるかな」って方に
ド素人ながら作業経過を記載させていただいていますので
ぜひ、お付き合いください。
そもそも、革婚式って知ってる?
TwitterやそのほかのSNSでも記載させていただいておりますが、
チベスナ、既婚者でございまして、
2020年に入籍して、2023年5月で結婚3年目となります。
一般的にも有名な結婚から25年目の『銀婚式』、
結婚から50年目の『金婚式』のほかに、
各年の結婚記念日にも呼び名が決められており
1年目が『紙婚式』、2年目が『藁婚式(綿婚式)』
3年目が『革婚式』となっており、
呼び名となっているものを結婚記念日に贈るというのが
結婚記念日発祥の地でもあるイギリスで実施されています。
そこで『革婚式』の贈り物として、夫婦揃いのキーケースを考えており
なにかいい感じのキーケースはないものかと、実店舗や
Webショップなど、既製品やパターンオーダーで
オリジナルが作成できるところなどを見て回りましたが
中々気に入ったデザインのものがなく、
どうしたもんかいなと思っていたら、
とあるキャラクターの名言を思い出しました。
角川書店発行KCA 涼宮ハルヒの憂鬱第1巻25ページより引用
※ 引用した画像の著作権は各々の作者に帰属します。著作権法32条(引用)に則って掲示させていただいております。
そうか、ないなら作ればいいのか……
レザークラフトやってみたよ
というわけで、レザークラフトのレの字も知らない
ド素人ですが、ないなら作ればいいの精神で
レザークラフトを作成してみたので、
作業経過を見ていただきましょう。
1.キーケースの型紙を作る
・まずは、どのような形のキーケースを
作成するかを決めるために型紙を作成します。
※今回は、現在使用しているキーケースと同様のものを
作成するため、実物から型取りを行い作成します。
2.型紙に合わせて革を切る
作成した型紙がずれないように革の表面へ固定し、
型紙に沿って千枚通しで跡を付けます。
跡を付けた線通りに革包丁、または裁ちばさみで
革を切断します。
※革包丁で頑張って切ってみましたがうまくいかなかったので
裁ちばさみで切断しました。
※画像では、下側の革が革包丁で切断したもので
上側の革が裁ちばさみで切断したものです。
3.縫い代の作成と縫い穴の目安の跡をつける
革が重なる部分の厚さが革一枚分となるように
革を漉いていきます。
※今回の縫い代の幅は7mmで設定しています。
※今回は革の切り出しでも使用した牛包丁を使用しています。
漉作業のポイントとしては、革包丁のしのぎ面(先が斜めの面)を
下向きに当て、牛包丁を反時計回りに右上へスライドさせると良いようですが
力加減を誤り、革を突き破ってしまったりするので気を付けましょう。
縫い代の漉き作業完了後(床面(革の裏面)の処理も完了後)
4.床面(革の裏面)とコバ(革の切断面)の一部の処理をする
※この作業の画像を取り忘れました。申し訳ございません。
床面・コバ仕上げ剤(トコエース)を使用し、床面と
縫う必要がない部分のコバの処理を行います、
床面にトコエースを適量出し、ヘラを使用して
全面に薄くのばします。
※縫い代部分は張り合わせを行いますので、
トコエースを付ける必要はありません。
全体に薄くのばしたトコエースをコーンスリッカーと
呼ばれる工具を使用して、艶が出るまで磨きます。
縫わない辺は張り合わせたあとで、コバ処理ができないため
このタイミングで処理を実施します。
コバの処理は、紙やすりを使用し、コバを滑らかにします。
※サンドペーパーの番号が小さい(目が粗い)ものから使用し、
形を整えるように番号が大きい(目が細かい)ものを使用していきます。
滑らかとなったコバに、先ほどと同様にトコロールを適量出し、
コーンスリッカーで艶が出るまで磨きます
5.金具、ボタンをつける
今回はキーケースですので、キーケース用の金具と
ボタンを縫い付ける前に取り付けます。
内側となる革にハトメ抜き(今回は2㎜)を使用し、金具取付用の穴を空けます。
ゴム板の上にメタルプレートを置いて、カシメのサイズの窪みに
足(真ん中の棒)が長い方をセットし、ハトメ抜きにて抜いた穴に通します。
金具をセットし、カシメの頭をかぶせます。
かぶせた頭に合ったカシメ打ちでカシメを打ち込みます。
続いてボタンを取り付けます。
先ほどのカシメと同様にボタンを取り付ける位置に
ハトメ抜き(ボタン用は2.5mm)にて穴を空けます。
抜いた穴にボタン用の金具を取り付け、ボタン打ちでボタンを取り付けます。
反対側のボタンも同様に取り付けを実施します。
※この際にボタンの取り付け位置に誤りがないか確認しながら実施してください。
6.縫い代同士を接着剤で接着する
金具の取り付けが完了した革の縫い代にゴムのりを片面ではなく、
張り合わせる両面へ薄く塗り、4~5分ほどゴムのりを乾かします。
今回のゴムのりは100円均一で販売されている『G17』を使用しています。
乾かしが終わると、縫い代同士を張り合わせ、圧着します。
※今回は圧着のために、クリップを使用していますが、
指で直接圧着や、木槌、ゴムハンマーなどで
圧着しても問題ありません。
ゴムのりをつけすぎた場合は、しっかりと張り付いた後に
はみ出たゴムのりを生ゴムでこすり落とします。
7.縫い穴を空けるための目印を付けて、菱目打ちで縫い穴をあける
ステッチンググルーパーと呼ばれる道具を使用し、
縫い穴を空けるための目印を付けます。
※今回のステッチンググルーパーの幅は3㎜で設定しています。
ゴム板の上に跡を付けた側を上に向けて置き、
菱目打ちとゴムハンマーで跡に沿って縫い穴をあけていきます。
等間隔で縫い穴をあけるために、開けた穴に菱目打ちの一本目の刃を
合わせて次々と菱目打ちを実施していきます。
8.針を2本と糸を使い、レザーを縫う
レザークラフトは裁縫と異なり、針1本で縫い合わせるのではなく
糸の両端に針を付けた状態で縫い合わせていきます。
また、針の付け方も異なっており、途中で糸が抜けないように
特殊な方法で糸を付けます。
準備した針と糸を使用し、レザーを縫います。
※今回は『平縫い』と呼ばれる縫い方で縫い合わせています。
※これ以降の作業に夢中になり、画像を取り忘れました。申し訳ございません。
9.コバ(革の切断面)の残りを処理する
4.の作業と同様に縫い合わせた革の外側のコバを処理します
10.完成
コバの処理完了すると、キーケースの完成です。
レザークラフトしてみた感想
レザークラフトを実際にやってみた感想ですが、
やらなければいけないことはたくさんありますが、
やっぱり、『楽しい』の一言に尽きます。
最初は単なる革だったものが、自分の手で作品となっていくのが
ホントに楽しいですし、嬉しさもあります。
また、今回使用した革はタンニン鞣しと言われる方法で
鞣した革なので、経年変化による変化も今後の楽しみの一つです。
しっかりと経年変化が楽しめるように、今後もメンテナンスしながら
使用していこうと思います。
※黒は変化が少ないと言われていますが、使い込んでいくうちに艶が
増えるようです。
今回はキーケースを作成しましたが、
今後はキーホルダーやパスケースなんかも作成していけたらいいなと
思っています。
レザークラフトやってみたいけど、いきなりは難しそうだなと思っている方は
レザークラフトキットから作成するのがいいと思います。
絶対に難しいより楽しいが勝つと思いますので
ぜひ、チャレンジしてみてください。
また、キーケースの金具取付後に縫い穴をあけたのですが、
その際に少し金具が干渉して、縫い穴があけずらかったので
次回作成することがあれば、縫い穴をあけてから金具を取り付けるや、
縫い代の漉き作業を革包丁ではなく、革漉き用の工具を使用するなど
今後の改善点は多くありますので、そのあたりも改善していきたいですね
さて、今度は何作ろうかな
今回の小噺はこのあたりで
お後がよろしいようで