雑記

【小噺】マッサージ屋

2024年となりました。みなさん、本年もよろしくお願いします。
本年は、せめて月一では更新できるように頑張ろうと誓った
チベスナです。

徒然なるままに

さて、今回は2024年一発目かつ、前回の更新が2023/02/35
ということで、リハビリもかねて徒然なるままに書いていこうと
思いますのでお付き合いいただけるととても嬉しいです。

【小噺】マッサージ屋

私事ではございますが、昨年の9月末から出張続きで
平日はずっとホテル暮らしでございます。

『ホテル暮らし』なんて聞くと、朝食はバイキング、
仕事終わりや休みの日には近くの観光地を回って、
特産品でちょいと一杯、なんて優雅な暮らしを
想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、

実際には、会社で手配されたビジネスホテルは
素泊まりのため、朝食なんて大層なものはついておらず、
朝、昼、晩3食、コンビニ弁当なことも普通になり
また、金曜日に大阪に帰り、日曜日にまた出張へ向かうなどという
訳の分からん生活のために観光地に行く暇もなく、
風呂もユニットバスで、足も十分に伸ばせない
そんな毎日でございます。

たまには、旅館なんかに行って、上げ膳据え膳、
じっくり温泉にも浸かって、湯上りには
マッサージなんかもしてもらいたいですな。

マッサージ師:
「旦那、随分と凝ってますね。お仕事がお忙しいんで?」

男:
「去年から出張続きってのもあるが、デスクワークなのに
 打ち合わせだなんだで、動き回らせられることもあって
 肩も、腰も、膝もバキバキで、あちこち痛み始めるもんだから
 温泉にゆっくり浸かって、マッサージでもと、ここにきたわけよ」

マッサージ師:
「どうりで、凝ってらっしゃるわけだ、いやね、そういうのも
 最初に確認のためにお体に触らせてもらったときですが、
 肩を触った瞬間に地蔵様でも触ってるんじゃないかってくらいに
 ガチガチに凝ってらっしゃったんですよ」

男:
「ふやけるまで、湯にたっぷり浸かったってのに、
 まだ、そんなに凝ってたかい」

マッサージ師:
「すいやせん、旦那。ちょいと盛ってます」

男:
「なんでぇ、この野郎」

マッサージ師:
「まぁまぁ、ちょっとしたマッサージ屋ジョークってやつですよ
 ところで旦那、話は変わるんですが、ご家族は?」

男:
「かかあと娘と息子の4人家族」

マッサージ師:
「いいことですな、お子さん、歳はいくつになるんですかい?」

男:
「上の娘が今年、八つ。下の息子が今年、三つになるな」

マッサージ師:
「そりゃ、お子さん、かわいい盛りですな」

男:
「かわいい盛りねぇ 上の娘なんざ、最近口ばっかり達者になって
 困ったもんだ」

マッサージ師:
「そうなんですかい?例えばどんな事言われるんですかい?」

男:
「それがな、この前ちょっとした冗談で娘に
 『お前は、近くの川の橋の下に置かれていたのを拾ってきた』
 なんて言ったら」

マッサージ師:
「旦那、そりゃあひでぇ、娘さん悲しんで、怒ったんじゃありやせんか?」

男:
「それが、読んでいた本から顔も上げねーで、
 『近くの川なら〇〇川か、そしたらあたしはその近くの金持ちの
  △△さん家の子だな、拾われる家間違えたな』ってなことを
 言いやがるんでぇ」

マッサージ師:
「まぁ、そういう憎まれ口も含めてかわいいじゃないですか」

男:
「そうか?今からあの調子じゃ、これからどうなるか分からんな
 ありゃ、きっとかかあ似たんだ。間違いねぇ」

マッサージ師:
「まぁまぁ、旦那。坊ちゃんのほうはどうなんです?」

男:
「下の息子は、ほら今年、三つって言ったろ?
 この時期は娘もそうだったが、何でもかんでも
 嫌だ嫌だと言って、もう大変でな」

男:
「この前も、飯の時間だってのに、『食べない、もっと遊ぶんだ』って聞きやしねぇ
 おめぇは釣りたての魚かってくらいに嫌がって、跳ね回る息子を
 何とかテーブルに連れてきて、ちょっとの間はムスッとしてるんだが、
 ちょっとすると観念して食べ始めるんだがな、今度は食べ物で遊び始めるんだ」

マッサージ師:
「そんなにひどいんですかい?」

男:
「酷いってもんじゃねえ、テーブルの上は食べこぼしでぐちゃぐちゃ
 コップの水は撒き散らすは、ゆで卵なんて出した日にゃ、
 投げつけられる有様よ」

マッサージ師:
「そいつはいけねぇ」

男:
「食べ物で遊んじゃいけねぇって、何度言っても繰り返しで
 まったく困ったもんだ」

マッサージ師:
「食べないのはまだしも、食べ物で遊ぶのはいけませんな
 それなら旦那、あっしが坊ちゃんに言って聞かせやしょうか?」

男:
「なんだ、マッサージ屋、急に
 えらい自信満々だが、そういうのが得意なのか?」

マッサージ師:
「へい、旦那。あっし、施術で針なんかもつかうので」

『灸を据える』のは得意なんです。

おあとがよろしいようで

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